映画キミコエが好きすぎて聖地移住した話

この記事は「映画キミコエ Advent Calendar 2018」の4日目の記事です。

はじめに

2017年8月に公開された映画『きみの声をとどけたい』(以下「映画キミコエ」)が好きすぎて、舞台である腰越(湘南・鎌倉)に引っ越してちょうど1ヶ月が経ったところなので、それまでの経緯や住んでみた感想について語ります。

出会い

きみの声をとどけたいとは編集

映画キミコエは、歴史的に言うと映画制作より前の段階で「キミコエ・オーディション」というものが行われており、ファンとして最古参はオーディションを勝ち抜いたNOW ON AIRの6人をこの時代から追いかけていることになります。

僕の映画キミコエとの出会いはそれよりはちょっと遅く、8月25日の劇場公開から約1ヶ月前のことでした。

僕は鎌倉のIT企業(ググればすぐ出てくる)で働いており、社長が設立した鎌倉活性化団体「カマコン」にいつかは参加しようと思いながら忙しい月日が流れていました。

そんな中、数年前にハッカソンで出会った男性から突然「カマコンに参加したい」と連絡があり、付き添いとして7月の定例会に参加したのでした。

カマコンの定例会は毎回4つ前後のプロジェクトについてブレスト(ブレインストーミング)を行うのがメインで、その中に「アニメの舞台となる腰越を聖地として盛り上げよう」というテーマの「こしごえ聖地化プロジェクト」があったのでした。

プロジェクトの事前プレゼンを聞いたときは「見ず知らずの町を盛り上げようって言われてもなぁ…」と大して興味がそそられることはなかったのですが、会社がマンガ・アニメ・ゲームなどのオタク系コンテンツプロモーションに力を入れていることもあり、「仕事の知見を活かしていいアイデアを出せるかも」とブレスト参加を決めました。

ブレストでは「聖地こしごえに来たひとが楽しんでくれて電車通りも賑々しくなっちゃう仕掛け」をテーマに、「声で手紙を送れる“声文”(こえぶみ)を企画しよう」(素敵!)とか「声優に腰越名物の朝どれフライを食べてもらい、ファンと撮影会、インスタでアップ」(こんなんできたら最高!!!!)といったアイデアが合計100個以上生まれました。

その日の映画キミコエの紹介に対する第一印象は「女子高生が部活かなんかでラジオDJを頑張るだけでしょ?」と適当な感想(他の初見さんもこんな印象なのか今となっては気になるところ)だったので、今こうして魂を捧げることになるとは知る由もなかったのです。

映画を観てからのこと

そんなこんなでパッとしない第一印象を抱えたまま初めて映画キミコエを鑑賞したのですが、作画やストーリーが素晴らしいと感じたのはもちろんのこと、ちょうど同時期に情熱が湧いた「言語」に関するアマチュア研究*1 (これは今やライフワークとなっている大事なテーマです)が「コトダマ」というキーワードに通ずるものがあり、何かの因縁を感じたのでした。

1回の鑑賞では飽き足らず、その後何度も劇場に足を運びました。

そうやってどんどん映画キミコエが好きになっていくに従い、作中では「日ノ坂町」として登場する舞台の腰越にもイベントがある度に聖地巡礼も兼ねて何度も訪れました。

江ノ電の路面区間である海辺ノスタルジックタウン腰越の雰囲気は映画キミコエの聖地ということを抜きにしてもとても魅力的で、腰越という土地そのものに思い入れが強くなっていきます。

移住を決めたきっかけ

先ほど僕が「鎌倉のIT企業に勤めている」と言いましたが、じつは当時の開発拠点は横浜で、僕も鎌倉ではなく横浜に住んでいました。

横浜オフィスができる前からすでに鎌倉本格移転の計画は着々と進んでいたのですが、横浜は都内にも比較的行きやすいため、鎌倉勤務になっても横浜から通うのがいいだろうなと思っていました。

しかし、鎌倉に引っ越す決め手になったのは家賃補助の制度ができたこと。 会社が鎌倉に根ざした活動をしているだけに、鎌倉に住むことに関しても手厚いのです。

横浜での家賃がドミトリーのシェアハウスというのもあり格安だったのに対し、鎌倉物件となると大体それより家賃が高くなってしまいますが、結構な額の補助が出るのでそれでも充分出費が抑えられます。 勤務時間が短いに越したことはないですが、鎌倉駅周辺はさらに高い物件ばかりですし、それならいっそのことギリギリ鎌倉市*2の腰越に住んでしまえと!

入社してからというものずっとシェアハウスに住んでいたため今度もシェアハウスがいいなと思ってて、数ヶ月前ふと検索したときにちょうど腰越にシェアハウスがあるのを見つけ、「ここしかない!」と目をつけてました。 住環境にはそんなにこだわりがないので、一度内見して他の物件を見ることすらなく心に決めました。

引っ越したときのこと

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腰越駅に到着するとひのんくん・・・ではなくえのんくんがお出迎え

引っ越し自体は11月頭に済ませて今日でちょうど1ヶ月が経つのですが、オフィスの移転自体は11月下旬だったため、しばらくは横浜の部屋を残したままで横浜通いをしていました。 週末だけ新居で過ごす感じで、そのときはまだ観光気分だったので、晴れてリアル日ノ坂町民になったのはつい先々週のことです。

横浜オフィス撤退の日に改めて新居に入り、住民とボジョパをやろうと提案したら「じゃあ映画キミコエもみんなで観たい!」と言ってくれて、早速プチ鑑賞会をやりました。 (内見のときにたまたま住民がリビングに集まってたので、キミコエがきっかけで越してくることは口うるさく言ってたのです。)

いきなり迷惑かけたりもしてますが、優しい住人ばかりでいいシェアハウスに住めたなと歓喜しています! (ちなみに今度は個室だしリビングも広いしめっちゃきれいでお洒落!)

腰越の住環境

ぶっちゃけ、町としての環境はどうなのよというところについては・・・

まず、日ノ坂町商店街として登場する江ノ電が象徴的な商店街は、大体のお店が21時頃には閉店します。スーパーも然り。 (シーガル・ファミリーと同じ外見の某ラーメン屋など23時頃までやってる店もありますが…。)

そして、腰越地域にコンビニはありません。 日ノ坂町にはコンビニが新たに立ってしまいましたが、腰越からはコンビニがなくなったのです。

といっても、江ノ島方面へちょっと歩けば最寄りのコンビニがあるので、どうしても深夜に買い物したくなってもそう困りません(腰越駅からだと龍口寺までと同距離)。

交通の便については、腰越駅から藤沢駅まで20分弱、鎌倉駅まで20分強といったところです。 藤沢駅周辺はかなり栄えているので、腰越で買い物に困っても藤沢に出れば大体揃います。

僕は実家が田舎で、1時間近くかけて街(県庁所在地)へ出ても大して栄えてないのに比べれば、すぐに大きな街に出かけられるので断然違います。

腰越駅自体は終電がそんなに深夜ではないので、都内からの帰りで腰越行きを逃すと小田急片瀬江ノ島駅から約20分徒歩で帰ることになるのですが、歩いて割とすぐ喫茶アクアマリン周辺の景色が見えて幸せに浸れるので体感10分ぐらいです(笑)。

鎌倉駅までの電車通勤はもちろん江ノ電です。海見えます。

自転車通勤もしてみました。海見えます。

バイク通勤もいいかもしれませんが、なぎさと同じように自転車で鎌倉高校(作中では日ノ坂高校)周辺を通って潮風かおるあの場所を駆け抜けるのもなかなか捨てがたいです。

(ちなみに通勤途中の海沿いに「行合橋」があります)

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行合橋

通勤時間は徒歩でも約20分の横浜時代よりも長くなってしまったのでそこはデメリットですが、自転車通勤で健康的に過ごせると思えば(今のところは)苦痛ではありません。

宣伝1

冒頭でも紹介した「キミコエ・オーディション」は第2弾(男性声優版)真っ只中で、本日12月4日からファイナリストの一般投票が行われています!こちらも応援よろしくお願いします!!!

kimikoe.com

宣伝2

映画キミコエの主演声優を務めた声優ユニット「NOW ON AIR」の3rd シングル『わたし的Progress』が12月5日にリリースされます! リリース後にはお渡し会「おわたし的Progress」も!


NOW ON AIR 3rdシングル「わたし的Progress」Music Video(Full Size)

おわりに

ぶっちゃけ、聖地に移住するとなると飽きたりしないかとか不便で嫌いにならないかとか心配なところもありましたが、とりあえずは幸先のよいスタートを切れて、希望に満ちあふれています(むしろ異動とかで腰越を離れる日がやってくることのほうが不安)。

せっかく住んでることだし、腰越でキミコエイベントができたらな〜と画策中。 それでなくても、聖地巡礼の際はぜひ家にも遊びに来てください!

カマコンに参加するのが1ヶ月遅かったら映画キミコエに見向きもせずに人生が終わっていたかもしれないと思うと、かけがえのない出会いと大いなる喜びを与えてくださったことに感謝の思いでいっぱいです。

*1:コトダマの不思議に迫る研究者」としてBlu-ray限定版の「日ノ坂町民名簿」に僕の名前(日ノ坂町民名)が載っています

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日ノ坂町民名簿

*2:腰越駅藤沢市である江ノ島駅の隣駅。蛙口寺として登場する龍口寺もじつは鎌倉市外なんです。